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○○の秋

 千鶴が赤い目をしていた。
「・・・何かあったのか?・・」

 本日の夕餉当番の斉藤に
「遅れてすいません。手伝います。」
 と言ってきた千鶴。
「ああ」
 そう言って千鶴の顔を見たときであった。

「・・なんでもないです」
 少しはにかみながら返す千鶴に深くは追求しない斉藤であった。


 広間に夕餉が並ぶと次々に幹部が集まる。
「あれ?千鶴ちゃん、どうしたの?」
 めざとい沖田。
「ん?何がだよ?」
 すでに千鶴の横にいる新八は沖田の声で千鶴を見た。
 新八の声を無視して
「土方さんにでも叱られたの?」
「・・・俺がいつそんなことをした?」
 すでに食事を始めている土方がすぐに切り返す。
 慌てて千鶴も
「土方さんは関係ないんです。・・・あの」
「じゃあ斉藤君?一緒に夕餉作ってたんでしょ?」
「・・・俺は関係ない」
「じゃあ誰なんだよ!?」
 平助も千鶴を見たあと周りを見渡した。
「なんの話だよ?」
 新八の言葉は誰にも届かず。
「千鶴、はっきり言っちまえよ。俺達に隠すこともねぇだろう?」
 左之は優しく微笑んで千鶴を見つめる。
「じゃあ山崎君?」
「どうして俺なんですか!」
「だから!なんの話なんだよっ!」
 新八の声が届いた沖田は意外そうな顔をして言った。
「まさか、新八さん?」
 沖田の声に全員が反応し新八を見る。

「???」
 何がなんだかわからない新八。
「何やったんだよ!新八つぁん!」
「お前、千鶴に何か言ったのか?」
 矢継ぎ早に平助、左之が問う。
「永倉さん、何かあったんですか?」
「・・・新八のことだ。何か言っても忘れてるのかもしれん。。」
 更に山崎が問えば斉藤がつぶやく。
「あぁ~そうかもねぇ~」
「そういや、今日は新八に同行してたなぁ?」
 納得する沖田に追い討ちをかける土方。

「なんなんだよっ!!」
 怒り出す新八を庇うように
「あのっ!本当になんでもないんですっ!!」
 千鶴が顔を真っ赤にして声を張り上げた。
「あの・・・ただ・・・・本を読んで・・・」
 真っ赤な顔を俯かせて
 だんだん声も体も小さくしながら千鶴は言う。

「まぁ、そんなことだろうと思ったけどね~」
「なぁ~んだ。そっか。」
「沖田さん。最初からわかっていたんですか?」
「・・・くだらん」
「まぁ~・・悪かったな?新八」
「騒いでねぇでお前らさっさと飯食っちまえっ!」

「だから!なんなんだよっ!!!」



『読書の秋』だよ。笑

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